【保存版】ドイツのプロ野球選手の報酬

Hallo Leute!! Wie geht es euch? 

みなさんご機嫌いかがでしょうか?

Wataridori Blog管理人かたやまかずさです!

 

今日はみなさん気になるそして大好きなお金の話し。

 

「ドイツのプロ野球選手の報酬」

 

について暴露していきたいと思います!

 

今日の内容は実際に僕がプロ契約をしたからこそ話せる内容です。

 

しかも金銭報酬以外でもさまざまな報酬があり、ここでしか聞けない内容になっていますのでぜひ最後までご覧ください。

 

動画で見たい!という方はこちら↓

 

かたやまかずさ
「僕もドイツでプロ野球選手やってます」と自己紹介すると「ドイツのプロ野球選手の年俸ってどれくらいなの?」ってよく聞かれました。ほんとみんなお金の話好きですよねw

そもそもブンデスリーガはプロリーグなのか

 

ドイツのプロ野球選手報酬のはなしをする前にはっきりさせておかないといけないことがあります。

 

それは

「そもそもブンデスリーガはプロリーグなのかどうか」

ということ。

 

結論からいうと

 

ベースボールブンデスリーガはプロリーグではありません。

 

ドイツの野球のトップリーグではありますが、プロリーグではありません。

 

でもプロ野球選手はいます。

 

矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、そんなに難しいはなしではないので安心してください。

 

プロでもアマチュアでもないドイツ野球リーグ

 

まずはプロリーグではないということですが、

 

アマチュアリーグなのかというとそうとも言いきれません。

 

それはなぜかというと、基本的にドイツ人選手は無報酬のアマチュア選手です。

 

しかし助っ人外国人選手はクラブに雇われた「プロ選手」です。

 

つまり無報酬のアマチュア選手と有報酬の雇われ助っ人外国人のプロ選手が混在したリーグなのです。

 

報酬をもらっている助っ人外国人選手はプロ選手と扱われるので、

 

プロリーグではないけどプロ選手がプレーをしているというのは、

 

ちょっと日本人の感覚では理解し難い仕組みになっていますが、ヨーロッパなどの野球がマイナーな国では一般的な仕組みです。

 

暴露 ドイツプロ野球選手の報酬

 

かたやまかずさの報酬

 

ここではっきりと暴露してしまいますが、

僕の報酬は2022年の選手兼任監督の時で600€/月でした。日本円で(2023年11月のレート1€=¥160)大体9万6千円/月ですね。

 

さらに僕の場合、600€/月が基本報酬で

これにインセンティブと以下の金銭報酬以外の報酬がありました。

 

・ユニフォームやチームウェアの支給

・スポンサーのレストランでのフリーミール1回/週多い時は3つ

・日本−ドイツ往復航空券

・シーズン中の部屋と水道光熱費、インターネット等のライフライン費

・自転車

・遠征費、市内の交通費(定期)

・サマーキャンプ、野球教室、プロモーション

・クラブが斡旋してくれるプライベートレッスン

・GMがオーナーを務める木製バット支給

・語学学校の費用(特例)

 

それでは僕がドイツで受け取っていた報酬について一つずつ説明していきますね。

ユニフォームやチームウェアの支給

 

試合用ユニフォームやトレーニングシャツなどチームの備品は支給されます。

 

返却するものもありますが、そのままもらえるものもあります。

 

ソックスやパンツなど消耗品も支給されるのですが、個人的には日本から持っていったもののほうが(サイズなど)合うので日本から余分に持って行っていました。

 

スポンサーのレストランでのフリーミール1回/週多い時は3つ

僕の所属クラブはレストランがスポンサーになっているシーズンもあり、週に1度無料で食事をすることができました。

 

メニューの中から好きなものを一つ+ドリンクを注文できて普通に支払えば20€(約3200円)を超えるような外食を毎週することができていました。

 

3つのレストランがスポンサーについたシーズンはそれぞれのレストランで週に1度食事をすることができたので、週に3回美味しい食事はもちろん、かなり食費的にも助かりました。



日本−ドイツ往復航空券

 

初めの2年は日本からドイツへの往復航空券も自分で払っていたのですが、3年目以降はクラブが負担してくれるようになりました。

 

日本とドイツの往復となると15万円〜20万円くらいはするので大きな金額です。

 

航空券代をクラブが払うかどうかというのは選手の評価によって変わる海外野球の報酬の一つのポイントで、僕も実績を積んだ3年目からクラブが出してくれるようになりました。

 

航空券に関しては

[全額クラブ負担][片道負担][全額自費]という3パターンがあり

全額クラブ負担はかなり良い待遇です。

 

かたやまかずさ
ちなみに航空券はクラブの負担ですが、マイルは貯まるのでかなりおいしい報酬です。

 

シーズン中の部屋と水道光熱費、インターネット等のライフライン費

シーズン中の住まいはもちろんクラブが用意してくれます。

 

これは正直、クラブによって当たり外れあると思います。

 

僕は6シーズンの現地生活で

 

・他の選手とルームシェア

・ワンルーム

・戸建て(チーム関係者の離れ)

 

をクラブに用意してもらえました。球場からも程近くかなり当たりだったと思います。

 

他には

・ホームステイ

・クラブ所有の建物(クラブハウスなどの一室)

 

などがあります。

 

現地でかかる水道光熱費等もクラブ負担で

 

Wi-Fiなどのインターネット、僕は自分で用意したので必要なかったのですが、必要であればドイツ用のスマホも支給されます。

 

自転車

 

クラブが用意してくれるもので地味に見えてかなり重要なのがこの自転車です。

 

誰かのおさがりでボロボロだったりもしますが、自転車があるだけで球場への往復もかなりラクになりますし、

 

普段の買い物や近場へ出かけるときなんかも重宝します。



遠征費、市内の交通費

 

シーズン中は車で片道6時間を超える遠征もありますが、

 

そこでかかるガソリン代やホテル代といった遠征費ももちろんクラブが負担してくれます。

 

それだけでなく僕のクラブでは仕事プライベート関係なく、市電の定期券の金額までは交通費を負担してくれて、僕はほぼドイツで交通費はかかりませんでした。

 

ベースボールキャンプ、野球教室、プロモーションでの報酬

これらはいわゆるインセンティブになるのですが、

 

野球のプレー以外での助っ人外国人の仕事です。

 

子どもたちの長期休みに開催されるベースボールキャンプでコーチをしたり、

 

野球教室やプロモーションなどのイベントに参加することで報酬が支払われます。

 

プライベートレッスン

 

指導力が評価されると、指導を受けたいというクラブ会員へのプライベートレッスンをクラブが斡旋してくれます。

 

子どもから大人まで希望者がいればプライベートレッスンで臨時収入を得ることもできます。

GMがオーナーを務める木製バット支給(特例)

これはかなり特例ですが、僕の所属クラブのGMは木製バットメーカーのオーナーもしており、木製バットの支給がありました。

 

しかもカスタムメイドというVIP待遇です。

 

木製バットは折れてシーズン中何本も必要になる上に、1本1万円くらいするものなのでカスタムメイドのバットの支給はとてもありがたい報酬でした。

 

かたやまかずさ
僕のトップリーグ唯一のHRもこの支給されたバットで打ちました

語学学校の費用(超特例)

 

こちらもかなり特例ですが、僕は2年目のシーズンに3ヶ月の短期クラスの語学学校に通いました。

 

その時の語学学校の費用をクラブが出してくれたのです。

 

基本的に単年契約の助っ人外国人の語学学校の費用を出すなんてありえないのですが、ドイツ語を勉強しろということで語学学校に通わせてもらいました。



基本報酬以外にもこれだけの報酬があり、インセンティブが入れば1000€を超える月もあります。

 

これらの報酬を全て日本円に換算したら月20万以上貰ってるくらいの計算にはなると思います。

 

では逆に何にお金を使っていたかというと、ほぼ生活費で食費や日用品、たまにチームメイトと飲みに行った時に少しお金を使っていたくらいで200€くらいあれば現地で1ヶ月生活することはできました。

 

報酬がもらえる期間は3月から9月末までの契約しているシーズン中のみですが、特別贅沢しなければ数十万円は日本に持ち帰ることもできるくらいの報酬をもらっていました。

 

かたやまかずさ
ちなみに今お話ししたのは実際に僕が受け取っていた報酬ですが、僕は相場として決して高い方ではありません。

 

ドイツ野球でプロ契約してもらえる報酬

次に僕以外の他のプロ選手たちがもらっている報酬についてです。

 

これは推定ですが、ドイツのプロ選手が貰っている報酬は200−2000€くらいが相場になると思います。

 

実際に僕の7年間の報酬と同僚や他のチームの選手と話して得た情報を元に相場を出すと大体これくらいになります。

 

お金の話はどの国でもあまりオープンにはしませんが、何度も顔を合わせる相手チームの助っ人選手となんかはたまに

 

「で、お前は今どれくらいもらってるんだ?」

 

といった会話をしたりします。そしてその流れで

 

「うちだったらもっともらえるからうちに来いよ」

 

なんて引き抜きもあったりもしますが、お金の話が出る時というのは大体そういう時です。

 

そういった選手間の会話で翌シーズン移籍するなんてことは珍しいことではありませんし、そうやって外国人選手同士も情報を集め共有し合っています。

 

相手チームとはいえ

 

「異国で戦う同志」

 

のようなある種の仲間意識が助っ人外国人同士であるのも確かです。

 

それに加えて、先ほど説明したように金銭報酬以外の報酬もありますが、チーム事情やその選手の評価ランクによってその内容も変わってきます。

 

かたやまかずさ
とはいえそんなに頻繁に話題になるテーマでもないので、僕の情報収集不足でもっと貰ってる選手もいるかも知れません。

プロ選手以外の待遇

 

一方で無報酬のアマチュア選手はどのような待遇なのか説明します。

 

アマチュア選手は年会費を払うがそれ以上のリターンがある

アマチュア選手に至っては無報酬どころか所属クラブに年会費を払ってプレーをします。

 

つまりブンデスリーガはお金を“もらって”プレーするプロ選手とお金を“払って”プレーをするアマチュア選手が混在しているリーグということになります。

 

でもこのアマチュア選手も年間1万円くらいの会費を払えば、

 

ホテルやガソリン代等の遠征費はクラブが負担しますし、

 

フィールドやボール、バット等の道具もある程度自由に使えるので年会費以上のリターンはありますよね。

 

まとめ

 

ということで実際にドイツブンデスリーガでプロとして報酬を受け取っていた僕本人が

 

【ドイツのプロ野球選手の報酬】

 

ついて説明してみました。

 

最後に今日話した内容をまとめると

・ドイツブンデスリーガはプロリーグではない
・プロアマが混在するリーグ
・相場は200-2000€
・金銭報酬以外にもさまざまな報酬がある
・アマチュア選手は年会費を払うがそれ以上のリターンがある

 

この記事を読んで

 

「思ったより高かった」「プロ野球選手と言ってもそんなものか」

 

と感じ方は人それぞれだと思います。

 

でも日本と違ってプロ野球選手の年俸が公にされるわけではないですし、

 

プロとアマチュアが混在する環境なので、選手同士でもあまり契約や報酬の話しはしません。

 

だから本人の口から聞くしかない情報で、今日の内容は間違いなく貴重な情報です。

 

僕も自分の貰っていた額を公にすることに少しは悩みましたが、

 

僕自身ドイツで野球をするとなった時に、情報が全然ないことに困っていたので、

「ドイツの野球ってどんな感じなんだろう」

「海外で野球がしたいけど何もわからない」

 

という方のお役に立てればと思い全てお話ししました。

 

情報を必要としている方のお役に立てれば幸いです。

 

Bis  Bald tschüss.

写真提供:Thomas Schönenborn/本人撮影

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